通院が複数回に及ぶ歯の治療ではいつになったら終わるの?また調整毎回何やっているの?などと不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、快適なお口で長く過ごしてもらうために、歯科医院では必要な手間と時間をかけて治療をしています。
一人一人お口の状態は違いますから、お口の中の状態を調べるところから始まり、患者さん、それぞれに合わせたやり方で健康な状態を取り戻していきます。
では、その工程と歯医者さんのこだわりを見てみましょう。今回はかぶせ物の治療です。
被せ物治療が受けられる歯は、根がある歯です。かぶせ物の治療は、虫歯を削ったり神経の治療した後に受ける場合がほとんどですが、見た目を改善する目的で治療される方もいます。一方、歯の根を失っている場合では受けられず、インプラントやブリッジ、入れ歯など他の治療法を選択することになります。かぶせ物の治療は歯の根があることが大前提です。
患者さんだけの”超オーダーメイド治療”だから、時間も手間もかかります。
[歯医者さんのこだわり]
①炎症のないお口に整える。
被せ物治療を行う場合、当然ぴったりフィットするかぶせものがありそうですが、それには精度の歯型が必要です。仮に歯周病で歯茎がぶよぶよと腫れていたり、出血がある場合では、歯型は不鮮明になり、フィットするかぶせものができません。
ですから、被せ物には腫れや出血がない歯茎が不可欠で、そのためにはまず歯周病による炎症を取り除く治療を受けていただきます。
インプラントやいれば、矯正歯科治療など、他の歯科治療を受ける時にも共通して言えることです。
歯周病の治療は、重度の方では数年。軽度でしたら3ヶ月から1年ほどかかります。
通院で治療を受けると同時に患者さん自身によるセルフケアも大切です。両者のケアが行われてこそ歯周病をコントロールできるのです。
また、虫歯がある方も治療に多くの時間を要します。特に虫歯がかなり進行している歯の内部の神経や根まで細菌感染が及んでいる場合は、複数回通院いただきます。
歯医者さんのこだわり②
歯の神経の有無で、治療が変わる。
炎症のないお口に整えた後、神経をうしなっている歯には土台作りをしていきます。
歯医者さんのこだわり③
仮歯の大事な役割
最終的なかぶせ物が入るまでには仮歯で過ごしていただきます。か仮歯には様々な役割がありますが、その1つに使い心地に合わせて形を調整するがあります。長く使うものですので、入念に確認し、患者さんに合う形を模索していきます。そのため、調整は何度も行うことがあり、ときには仮歯を作り直すこともあります。
仮歯の役割❶
削った歯の表面を守る。
削った歯の表面歯質が弱く、細菌や汚れ刺激に敏感で虫歯になりやすいです。仮歯で覆う事で歯の表面が守られます。
仮歯の役割❷
噛めるお口を維持する
歯がないままでは噛むことができません。かぶせものが出来上がるまでの間、噛める状態を維持するのも仮歯の役割です。
仮歯の役割❸
周りの歯が動いて来ないようにする。
はがない場所には、周りの端が倒れたり飛び出てくることがあります。仮歯はそうした歯の移動を防ぎ、噛み合わせを維持します。
歯医者さんのこだわり④
土台作り、仮歯の調整後は、歯型を取る工程です。歯型がうまくできればぴったりフィットするかぶせものができます。それは虫歯になりにくく、再度の治療になりにくい被せ物ともいえます。
型取りの際し、歯茎の圧排をする場合があります。歯と歯茎の間に、専用の糸を入れます。これにより型取り用の材料が歯と歯茎の境分に流れ込み、どこまでかぶせものを作れば良い日の境界線や形が鮮明になります。ただチクチクと痛みますので、麻酔をする場合もあります。
歯医者さんのこだわり⑤
噛み合わせの記録は、慎重に。
上下の歯がうまく噛み合うために、型取りと並行して、上下の歯の噛み合わせを記録していきます。この工程を咬合採得といいます。例えば上の歯のかぶせものを作る場合に、下の歯とうまく噛み合わせるためには、顎の位置関係だったり、歯の傾き、上下の歯の高さなども考慮しなければなりません。1カ所でも噛み合わせが不適切だとうまく噛めなかったり、顎に痛みが出てしまったり、上下の端をうまく動かせないなどの支障が出ます。記録にあたっては、シリコンやワックス等の材料を上下の歯で噛んでもらいます。型取りと違って嘔吐感は出にくいのでそれほど負担はないと思います。とは言え噛み合わせに影響する。とても大事な工程ですので、歯科医師は慎重に記録をとっていきます。場合によっては複数回噛んでもらうこともあります。
治療後の違和感等について
かぶせ物の治療後染みたり、痛みが出たり、違和感が続く場合もありますが、時間経過とともに収まることがほとんどです。しばらくたっても治らない場合は、歯科医師に相談しましょう。