皆さんこんにちは、勤務医の後藤です。
厚労省から8020運動という歯を残そうという運動があることはご紹介しましたが、他にも食育推進に関わる運動があります。
そこで今回は、噛ミング30という大変わかりやすくキャッチーなネーミングの運動をご紹介します。
皆さんは普段食事をする時何回噛むか意識したことはありますか。
おおよそ一口に噛む回数の平均は10回から20回と言われています。
それに対して、一口に噛む回数の目安は30回とされています。
地域における食育推進とより健康な生活を目指すという観点から、ひとくち30回以上噛むことを目標として「噛ミング(カミングサンマル)」というキャッチフレーズが生まれました。
食を通して健康寿命延伸するためにはその基盤となる小児期から高齢期に至るまで食べる器官である口腔の健康と関連させて健康づくりの視点から食育を推進していくことの一助となる運動です。
また、30回以上噛むことはフレッチャリズムという考え方が由来しています。
「フレッチャリズム」とは
米国で時計商をしていたホーレンス・フレッチャー氏が生命保険に入ろうとしたところ、「肥満は短命」という理由で断られたため、様々な医療や健康法を試みてたどり着いた「よく噛んで食べる」という健康法が元になっています。
食べ物をよく噛んで食べるということは唾液や、胃液などの分泌がよくなり食べ物の消化や吸収がよくなります。
よく噛んでゆっくりと食事をすることにより血液中の血糖値の高まる時間が生じ、満腹中枢を刺激し、過食・肥満を予防する
また、脳が活性化されて満腹中枢を刺激することにより肥満細胞からレプチンというホルモンが分泌されます。
このホルモンの働きにより、食欲が抑えられるため少ない量で満腹感が得られ肥満の予防につながると考えられています。
噛む運動により脳が活性化するとホルモンの働きだけでなく脳に酸素や栄養を送る働きも活性化するため、高齢者の認知症の予防に役立ちます。
さらに、唾液の分泌がよくなることにより口の中での唾液の働きが活発になります。唾液の働きは大変魅力的で、虫歯になりかけた歯を修復したり、細菌の感染を抑えて虫歯や歯周病になるリスクが下がります。
このように噛むことは身体にとって大変魅力的な効果があります。何か道具を準備することもありませんし、すぐに実践できる方法ですのでおすすめです!