こんにちは!歯科助手、技工士の宮原です。
4月に入り入学シーズンですね。
我が子も4月から新一年生となりました。
この6歳の子供の口の中は乳歯から永久歯への生えかわり時期真っ最中です。
毎回仕上げ磨きをしていて思う事は「とにかくみがきにくい!」
頭しか出てない歯やグラグラした乳歯、歯ぐきも敏感になっていて血も出やすくなってます。
乳歯も永久歯も「歯が生える時期」はむし歯になりやすいと言われています。
乳歯、永久歯、共に生えたばかりの歯はスポンジの様に軟かいため唾液中のフッ素やリン、カルシウムなど積極的に吸収する半面、酸によって容易に溶けるという危険もあります。
また乳歯は歯の表面を覆う硬いエナメル質が永久歯の半分程度と薄くむし歯から歯を守るバリアとしては頼りないものです。
さらに子供は大人と比べて、むし歯の進行による自覚症状(水がしみる、痛みがあるなど)が明らかでなく、痛みを訴えるころにはむし歯がかなり進行している事が多いのです。そのため、治療のタイミングが遅れ、重症化することになります。
生えてまもない歯は、周りの歯に比べて高さが低いのでよく観察し、仕上げみがきは歯ブラシだけではなく毛の部分が小さいタフトブラシや歯と歯の間を掃除するフロスも使いながら丁寧に磨く必要があります。硬い歯にしていくフッ素も有効です。
さて、永久歯の中で最もむし歯になりやすい歯をご存知でしょうか?
6歳頃から生え始める「第一大臼歯」、「6歳臼歯」とも言われている奥歯です。
理由としては...
①歯が生え始めてから歯がかみ合うまでの時間がほかの永久歯に比べ非常に長い。
②歯が生え始めても歯肉が覆いかぶさっている時間が長い。
③乳歯の奥に生えてくるので保護者が気付きにくい。
④咀嚼による自浄作用が働きにくく、歯みがきによる清掃が不十分になりやすい。
この最もむし歯になりやすい歯は、最もむし歯にしたくない歯でもあります。
第一大臼歯は「かみ合わせの要」といわれ、歯並びやかみ合わせの要所となるのです。
第一大臼歯は生え始めてから2〜3年がむし歯になりやすいと言われており、乳歯の時の口の中の環境が悪いと永久歯がむし歯になりやすくなることが知られています。
そのため、歯が生えてきてからあわててするのではなく、乳歯の時から口の中を清潔に保つことや、歯みがき習慣を身につけておく事が大切です。
6歳という年齢では、乳歯の奥に生えてくる第一大臼歯をしっかり磨くことが難しい為、かみ合う面の溝を中心にしっかりと仕上げ磨きをしてあげましょう。
歯ブラシ、タフトブラシ、フロス、フッ素、など使い方磨き方がわからない時は是非、衛生士やスタッフにお尋ね下さい。(^ ^)
こんにちは!歯科衛生士の萩原です。
暖かくなり始め少しずつ春を感じていますが、皆さま お元気でお過ごしですか(^^)
わたしは花粉症なのでムズムズ、くしゅん、花粉症の対策に追われております。風邪ひきませんように...
さて、今回はフッ素についてお話しいたします。一気にご説明するのではなく少しずつになりますが どうぞお付き合いくださいませ☆
虫歯の予防にはフッ素、なんて当たり前のように耳に入るワードですが それって一体どんなものなんでしょう?
Q1:フッ素って何?
A:フッ素とは、元素記号で『F』。地球上で上から数えて17番目に多い元素です。
土の中や水の中、食べ物では緑茶やワカメ、エビ、イワシなどの海産物に多く含まれています。
自然な状態でフッ素単体が存在することは稀で、わたし達人間が利用しているのはほとんどがフッ化物というものです。
そのフッ化物(フッ素)は 『酸』に溶けにくい強い歯をつくる働きがあり、世界各国でむし歯の予防に利用されていて、食べ物でフッ素を摂るよりも 歯科医院で濃度の高いものを塗ってもらったり、フッ化物入りの歯磨き剤を利用するほうが むし歯の予防効果は高いとされています。
ふむふむ、、ではここで『酸 』についての補足です。わたし達の身体は食事をすると胃酸で食べ物を溶かしますよね。それと同じように口のなかでも同じ事が起こります。
食事を摂ると、唾液が酸性に傾きます。胃の中だけでなく、口の中でも食べものを溶かそうとするんですね。身体って不思議。
歯は酸を嫌います。むし歯ができるまでの過程には糖質とむし歯菌の関係、お口の中のph(ペーハー)など様々な関係があるのですがそのお話はまたいつか...
話が傾きましたが この『酸』に負けない歯の質を作るお手伝いをしてくれるのが フッ素 ということですね(^^)
Q2:フッ素は歯にどんな効果をもたらすの?
A:フッ素が歯の表面(エナメル質)に取り込まれることで、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトの構造がよりしっかりと安定します。歯の質が丈夫になり、『酸』に溶けにくい強い歯がつくられていきます。また唾液中に含まれるカルシウムイオンやリン酸イオンと一緒に、酸に攻撃された歯の表面にくっつき、再石灰化を助けて脱灰部分を元に戻そうとする働きがあります。
補足いたしますと...成長期に生えたばかりの歯は柔らかくて表面のエナメル質が『酸』に弱いのですが、フッ素を大人よりも取り込みやすい性質があります。つまり子供のうちからフッ素による予防処置を取り入れていくと硬い歯に近づき、むし歯になりにくい歯をつくれるよ〜 ということですね(^^)
ちなみに、フッ素は子供の歯だけでなく、大人の歯にも効果を発揮してくれるんです。
ダイヤモンド歯科では、お子様だけでなく大人の方にもご希望があれば無料でフッ素塗布を行なっております。
*お口の中の状態によっては処置が異なりますのでお問い合わせくださいませ*
フッ素は使い方が大切です。単に量が多ければいいということは決してなく、ホームケアで6歳未満のお子様にペーストなど利用する際は濃度をご確認の上、専門的な知識のある歯科衛生士にお尋ねください。
フッ素についてはまだまだお話ししたいのですが、今日はこの辺で...
参考文献;フッ化物•キシリトール クイックQ&A BOOK. Oralcare社
こんにちは。歯科助手のクラミツです。今回は「甘い物とのつき合い方」についてお話しします!
あ
あ
皆さんはお子さんにおやつをあげるとき、何か気をつけていることはありますか?
お菓子の中には砂糖がたくさん含まれているので、虫歯のリスクを高めてしまいます。しかし、おやつは食事では足りない栄養を補う「補食」の役割があります!そのためお父さん、お母さんが内容や量を決めることがとても大切です。甘い物とのつき合い方を上手にすれば、おやつの時間がより楽しくなりますし、虫歯のリスクも下げることができます。
あ
まずは、おやつの役割についてお話しします。大人と違い幼児は胃袋が小さいため一回の食事量が少なく、三度の食事だけでは必要な栄養がとれないことがあります。そのため、食事に加え一回は補食としてのおやつが必要です。おやつといえば甘い物が頭に浮かびますが、補食と考えれば決して甘い物とは限られません。幼児の体は小さいですが成長に必要な分が加算されるため、なんと大人の7割前後の栄養量を必要とします。朝食、早めの昼食、お昼寝の後の軽食、夕食の4回食と考え、内容は食事に準じたものにすると良いです。もちろんお子さんによって状態は異なるので、3度の食事をしっかり食べる子どもは、おやつ(補食)の必要はなく、水分補給程度で十分な場合もあります。少食な場合はおやつをあげず夕食を早めにして、しっかり食べるよう工夫するのも良いでしょう。
あ
次におやつの内容と量についてお話しします。3歳までのおやつは補食としての役割が大きい時期なので、お菓子やスナック菓子をあげるのはまだ早いです。甘くないおやつ(無糖のプレーンヨーグルトなど)や自然のおやつ(さつまいも、とうもろこし、栗など)がおすすめです。3歳以上になると、家族や友だち同士で甘いお菓子を食べる機会が増えてきます。そこで「お砂糖2本分」を心がけるのが重要になります(お砂糖2本分とは8gのスティックシュガー2本分です)。1977年に日本歯科医師会が3〜5歳頃の虫歯予防のための砂糖の限度量を発表しました。1日の砂糖の限度量が30〜40gとあり、そこから調味料として使う分を差し引くとおやつとしては20g弱となります。これを子どもにわかるように8gのスティックシュガー2本におきかえました。
おやつの量は1日の必要エネルギー量の10〜15%と言われており、3歳児で100kcal、4〜5歳児で150kcalくらいが目安になります。甘くないからといってたくさん食べるのは良くないので注意しましょう。
さらに果物も1日の限度量があります。みかん1個、バナナ半分、巨峰3個、いちご5個程度です。果物に含まれる果糖は中性脂肪を増やすので、肥満のリスクが高くなります。特に大人は食べ過ぎに注意です。
あ
私自身も子どもの頃からおやつが大好きでした。よく祖父母の家へ遊びに行ったのですが、いつも大量のお菓子を買ってきてくれていてポテトチップス2袋が定番のおやつでした。その影響か、おやつの量や食べ方を改善するのに今でも苦戦しています。
いきなり甘い物とのつき合い方を変えるのは大変です。おやつを食べるときは水かお茶にしたり、食パンにたっぷりジャムをのせるのをやめたり、砂糖をキシリトールに変えたり、おやつの時間を規則正しくして食べたら歯を磨く習慣をつけたりと、少しずつ改善していくのが良いと思います。また、砂糖の量を見直すのは虫歯予防だけではなく体の健康にも繋がります。子どもだけではなく、私たち大人も健康でより良い人生を送るために、家族一丸となって協力するのが何よりの予防になるのです。
こんにちは!歯科医師の宇土です。
今回は歯周病について説明していきますね!
口内炎と歯周病の関係
口内炎は、ちょっとした口内のトラブル、疲労やストレスによる体力低下、胃腸障害、不規則な生活、ビタミン不足など栄養バランスが悪い食事が続くなど、不健康な状態になるとできやすくなります。
一方、歯周病は、歯周組織が磨き残し(プラーク)に含まれている細菌に感染し、歯ぐきが腫れたり、出血したりする、歯の周りの病気の総称です。歯周病にかかると、口内炎を併発することがあり、また、ただの口内炎と思っていたものが実は歯周病だったということもあるのです。そのため、歯周病の予防は口内炎の予防ともなります。
どちらも、口の中の環境悪化による病気です。こまめに歯を磨いたり歯石を取るなどして、口内を清潔に保ちましょう。また、バランスのよい食事を心がけ、生活習慣を改善することで症状は治まってきます。
口の中の細菌をゼロにすることはできませんが、減らすことはできます。よい口腔内環境をつくるためには、最終的にプラークコントロールとセルフケアが重要となります。
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性の病気です。
歯と歯肉の境目の掃除が行き届いていない場合に、多くの細菌がそこに残り、歯肉の周りが炎症を起こして赤くなったり、腫れたりします。進行すると歯周ポケットと呼ばれる、歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければなりません。ブラッシングが不充分だったり、糖分を過剰に摂取すると、細菌がネバネバした物質を作り出し、磨き残し(プラーク)となって歯の表面につきます。歯周病とは、このプラークの中の細菌によって歯肉に炎症を引き起こし、歯を支えている骨を溶かしていく病気のことです。プラークは取り除かなければ硬くなり、歯石といわれる物質に変化し、歯の表面に付着します。さらに、この歯石の中や周りに細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続け、結果的に歯を失う原因となるのです。
30代以降につらい思いをしないために!!!
10代からの歯磨きとケアが重要とても大切!!
歯周病は、歯を支えている顎の骨が溶けてしまうという怖い病気です。統計によると、35歳で80%以上の人が歯周病になっています。けれども、35歳になって、突然歯周病になるわけではありません。実は10代から少しずつ進行していき、20年近い歳月をかけて歯肉をジワジワとゆっくり侵します。そして歯ぐきから出血するなどの自覚症状が出る30代の頃には、歯肉炎や歯周病になっているのです。
歯周病は虫歯と違ってほとんど痛みがないため、気がついたときには抜歯することになってしまいます。実は、歯を失う原因の1位は歯周病なのです。本来、骨が一度溶けてしまうと、元には戻りません。そして、歯槽膿漏になってしまうと、自分では気づかないうちに、強烈な口臭で周りに不快感を与えます。しそうのうろうまた、歯周病は歯を失うだけではなく、いろいろな病気との関連性が多数報告されています。ですから永久歯が生え揃う10代からの歯磨きとケアが、とても重要なのです。
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